英語の勉強をしている方のなかには、英検をはじめとする英語の資格試験に挑戦する方もいるでしょう。その際、試験監督からカンニングに関する諸注意を受けると思います。
テストにおける不正行為を意味するカンニングは、映画の題材になったこともありますが、実は日本でしか使用されない和製英語の一種です。
そこで、今回はカンニングを英語で何というのか、また何故日本語のカンニングが登場したのか、その由来について解説します。カンニングに関連するワードもいくつか取り上げますよ!
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カンニングは和製英語?
カンニングの語源となったのは cunningです。cunningには「悪知恵」や「狡猾」などの意味がありますが、試験に対する不正行為を直接指す意味はありません。つまり、不正行為を表す「カンニング」は和製英語ということになります。
彼女はなんて狡猾な女なんだ!
What a cunning woman she is!
おそらく、試験で「悪知恵を働かせて」不正をするニュアンスに由来して「カンニングする」というワードが誕生したと思われます。ちなみに、副詞として使用する場合のスペルは cunninglyです。
彼女は狡猾にそれをやってのけた。
She did it cunningly.
日本語の「カンニング」に該当する英語は?
英語における「カンニング」を意味するワードとして、cheatが挙げられます。cheatは「カンニング」のみならず「騙す」「欺く」「不正行為」などを表現する際にも使用します。
もしカンニングをしたら受験資格を失います。
If you cheat, you’ll be disqualified.
彼はテストでカンニングするような人だ。
He is like a person who cheats in the exam.
知ってのとおり、カンニングは恥ずべき行為だ。
Of course you know, cheating is disgraceful behavior.
「カンニング」の関連ワードと英語フレーズ
次は「カンニング」を意味する英語の関連ワード、そしてフレーズをいくつか紹介します。例文と一緒に取り上げるため、使い方もまとめて覚えてしまいましょう。
「カンニング」の関連英語表現①cheat sheet
cheat sheetは「カンニングペーパー」を意味する単語です。
彼がカンニングペーパーを持っていたから、私は彼が模試でカンニングをしたと気がついた。
I realized that he cheated in the practice exam since he had a cheat sheet.
「カンニング」の関連英語表現②fox
foxは「狐」を意味する単語ですが、狐は欧米では狡賢い生き物というイメージがあるため「狡賢い人」という意味でも使用されます。
彼女はとても狡賢い。
She is as cunning as a fox.
「カンニング」の関連英語表現③backdoor admission
backdoor admissionは「裏口入学」を意味します。なお、admissionは「(入学や入国、入社などの)許可」を意味するワードです。
裏口入学は私にとって不正と一緒だ。
Backdoor admission is cheating for me.
「カンニング」の関連英語表現④shady
shadyは「疑わしい」「怪しい」などを意味するワードですが「ずるい」を意味するスラングとしても使用されます。
私からすると、彼は少しずるい感じがします。
From my standpoint, he seems a bit shady.
「カンニング」の関連英語表現⑤connection
connectionsはそのままコネクション、つまり「繋がり」や「ツテ」を意味します。少しいやらしい言い方をすると「コネ」とも表現できます。
彼女は総理大臣との繋がりがあると言い張っている。
She claims to have a connection to the Japanese president.
「カンニング」の関連英語表現⑥pull string
pull stringは「コネを利用する」「裏から手を回す」を意味するフレーズです。「弦」や「紐」を意味する stringから、操り人形をイメージするとわかりやすいと思います。
私の弟が仕事を得られるように取り計らってくれませんか?
Could you pull some strings to get my brother a job?
カンニングは和製英語?語源cunningの意味・カンニングペーパーの言い方まとめ
カンニングを意味する英語、そして関連フレーズについて取り上げてきました。カンニングに限らず、英語なのか日本語なのか、何語かわかりにくいワードは少なくありません。
もし勘違いしたまま使用すると、本来伝えたかった意味とは異なる意味が相手に伝わってしまい、思わぬトラブルを招く可能性も考えられます。
普段何気なく使用しているワードが本当に英語なのか、あらためて調べてみましょう。国語力が向上すれば、英語力も一緒に向上しますよ。