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アイスコーヒーは英語で通じない?焙煎度合い別の表現も例文解説

家庭で、オフィスで、外出先で欠かせない飲み物、コーヒー。街を歩くと、珈琲(こーひー)、coffee、caféなどの文字がすぐ目に入ります。テイクアウトできたり、ランチセットについていたり、もはや生活の一部です。

英語学習でも、coffeeは必ず登場する単語ですね。Coffee or tea?(コーヒー、それとも紅茶がいい?)は英会話の定番フレーズだったりします。

その一方で、アイスコーヒーやドリップコーヒー、深煎りコーヒーといった言葉は知っていても、それらを英語でどう表すかは、なかなか思い浮かばないもの。

意外と知らない、知ると楽しい、コーヒーにまつわる英語を見ていきましょう。


「コーヒーください」の基本表現

まず、コーヒーの注文シーンに役立つ、基本的な会話表現を押さえましょう。

コーヒーを1杯ください。
Can I have a coffee?

店内で召し上がりますか?それともお持ち帰りに?
For here or to go?

店内でいただきます。
For here.

コーヒーを勧めたり入れてあげたりするときは、次のように言ってみましょう。

コーヒーはいかがですか。
Would you like some coffee?

コーヒーを1杯、どうですか。
How about a cup of coffee?

コーヒーを入れましょうか。
Shall I make some coffee?

アイスコーヒーは通じない?

コーヒーにはホットとアイスがありますね。

ただし、アイスコーヒーは、実は日本発祥の飲み物。「アイスコーヒー」は日本だけで使われる、いわゆる和製英語です。

英語ではiced(氷で冷やされた)を使って、iced coffeeと言います。ice coffeeではありませんので、要注意。同様に、アイスティーならiced teaとなります。

なお、このicedは動詞ice(〜を氷で冷やす)の過去分詞です。

ほかにアイスコーヒーの一種として、cold brew(コールドブリュー)があります。これは「水出しコーヒー」のこと。

コーヒーを作って冷やすiced coffeeと違い、cold brewは水にコーヒー粉を入れます。そして、一晩かけてじっくり抽出するのです。

冷たいコーヒーが飲みたいときには、iced coffee、またはcold brewを注文すれば間違いないです。

ホットで飲みたいときにはそのままhot coffeeと言えばOK。欧米ではコーヒーといえばホットが主流なので、特にアイスコーヒーと区別しないでよければ、coffee1語でもホットコーヒーだとわかります。

アイスコーヒー2つと、ホットコーヒー1つをお願いできますか。
Can I have two iced coffees and one hot coffee, please?

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焙煎で異なる呼び方8タイプ

コーヒーが好きなら、豆の焙煎についても好みがあるもの。また、器具にもこだわるでしょう。

コーヒー豆はcoffee beans。そして、ミルはcoffee mill、またはcoffee grinderと呼びます。「コーヒー豆をミルで挽く」は、grind coffee beans with a millと言ってみましょう。

なお、grind(〜を挽く、〜を砕く)は過去形ground、過去分詞groundと変化します。

今朝、コーヒー豆をミルで挽きました。
I ground coffee beans with a mill this morning.

浅煎りから深煎りまで英語で?

次は、風味を決める重要な作業、焙煎(roast)についてです。

コーヒー豆は生豆では緑がかった色で、green beansと呼ばれます。これを浅く煎るか、しっかり深く煎るかで、豆の色も風味も変わってきます。深く煎るほど、黒さが増します。

また、焙煎が浅いほど酸味(acidity)が強く、深いほど苦み(bitterness)が強く感じられます。

このような「焙煎度合い」を英語では、degree of roastやroast levelsなどと表し、おおまかに浅煎り、中煎り、深煎りの3段階に分けられます。

この3段階を大枠として、さらに詳細に分けることもできます。コーヒー豆専門店などではしばしば8段階に分け、段階が上がるほど深煎りになっていきます。

1 浅煎り(light roast) ライトロースト light roast
2 シナモンロースト cinnamon roast
3 中煎り(medium roast) 中浅煎り ミディアムロースト medium roast
4 ハイロースト high roast
5 中深煎り シティロースト city roast
6 フルシティロースト full city roast
7 深煎り(dark roast) フレンチロースト French roast
8 イタリアンロースト Italian roast

ただし、3段階や8段階は厳密な決まりではなく、焙煎の加減はゆるやかに移行するもの。あくまで目安として参照してみてくださいね。

簡単な例文も併せて覚えておきましょう。

私は深煎りコーヒーが好きです。
I like dark roast coffee.

中煎りの豆をもらえますか。
Can I have medium roast beans?

エスプレッソにはどの焙煎度合いが最適ですか。
What’s the best roast level for espresso?

私は酸味のあるコーヒーが好きです。
I like coffee with an acidic taste.

私は苦みのあるコーヒーが好きです。
I like coffee with a bitter taste.

インスタントからアメリカンまで表現さまざま

豆の焙煎にこだわらなくても、日常的にコーヒーを飲む機会はたくさんあります。たとえば、お湯を注げばすぐ飲めるインスタントコーヒー。手軽なドリップバッグ。英語ではどう表せばいいのでしょうか。

インスタントコーヒー、つまり粉にお湯を注いで溶かすだけのコーヒー。これは英語でもinstant coffeeです。

ドリップコーヒー、つまり挽いた粉状のコーヒーにお湯を注ぎ、ペーパーフィルターで濾して入れるコーヒーは、英語でもdrip coffeeです。

挽いた粉がペーパーフィルターに入った状態で売られ、自分でお湯を注いで入れるコーヒーもありますね。日本語では「ドリップバッグ」と呼んでいます。

これは英語で、drip bag、drip coffee bagなどと呼ばれます。

いずれも、カタカナと大きな違いがなく、簡単に覚えられますね。

アメリカンはAmerican coffeeではない?

薄いコーヒーを日本ではよく、「アメリカン」と呼んでいます。でも、American coffeeという英語はありません。「アメリカ風のコーヒー?」「アメリカ産のコーヒー?」ということで、うまく伝わりません。

「アメリカン」のスタイルで飲みたい、つまり薄いコーヒーを飲みたいと思ったら、シンプルに次のように表しましょう。

薄いコーヒーを1杯いただけますか?
Can I have a weak coffee?

weakは「弱い」という意味がよく知られていますが、コーヒーに関して使うと「薄い」風味を表します。反対に、「濃い」コーヒーのことはstrong coffeeと言います。weakとstrongをペアで頭に入れておきましょう。

カプチーノやカフェラテと同様に、アメリカンを飲み方の名称として捉えるなら、café Americano(アメリカーノ)とも表せます。たとえば、カフェで次のように注文してみましょう。

アメリカーノを1杯いただけますか?
Can I have a café Americano?

いずれにしても、American coffeeとは言わないよう、気をつけてくださいね。

レストランやお店で使える英語フレーズを解説

まとめ

いかがでしたか。ひとくちにcoffeeといっても多様な風味や飲み方があり、それらを表す言葉もさまざまに異なることがわかりましたね。

次にコーヒーを飲むときには、その味わいをぜひ英語で表してみてください。