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Whateverの意味は5種類!品詞別の使い方&訳し方からスラングまで解説

whateverという語は、whatにeverがついただけですが、それだけでなんだか難しそうな印象を持つ人も多い言葉です。

ただ、幅広い用途を持つwhateverは会話によく出てくる表現で、使いこなすことができればすごく便利な語なのです!

訳し方の特徴さえ押さえれば、ハードルは思ったほど高くないはず。では、始めましょう。


Whateverの意味は5タイプ

タイプ 使い方 意味 品詞
1 whatever+主語S+動詞V SがVするものは何でも 複合関係代名詞(名詞節を作る)
whatever+動詞V Vする何でも
2 whatever+主語S+動詞V Sが何をVしても(譲歩の意味) 複合関係代名詞(副詞節を作る)
3 whatever+名詞 どんな~でも 形容詞
4 what(何が、何を)の強調 一体何が、一体何を 疑問代名詞
5 スラングや慣用句 「どうでもいい」など

whateverの意味には大きく分けて5種類あります。タイプ1~タイプ4について順番に、例文といっしょに説明していきます。

①「~するものは何でも」

whatever+S+Vは「SがVするものは何でも」という意味に、whatever+Vは「Vする何でも」という意味になります。

たとえば、「あなたがすることは、どんなことも正しい」を英語にすると、Anything (that) you do is right.となりますね。これは次のように言い換えても同じ意味です。

Whatever you do is right.

このように、「先行詞Anything+関係代名詞that」を、Whatever1語で表すことができます。

例文で使い方を確認しましょう。まずは「whatever+S+V」の例文です。

何でも好きなものを食べるのが、うちの母の健康の秘けつみたいですよ。
Eating whatever she likes seems to be the secret of my mother’s health.

あなたが何者であれ、良い人でありなさい。(引用元が所説ある名言)
Whatever you are, be a good one.

次に、「whatever+V」の例文です。

始まるものは何であっても、終わりを迎えねばならない。
Whatever has a beginning must end.

思考を促すことは何でも、ディスカッション部の議題として歓迎します。
Whatever makes you think is welcome as a topic for our discussion club.

②「何を~しても」

タイプ1と形が似ていますが、こちらは「whatever+S+V」で「Sが何をVしても」という意味になります。

このタイプの特徴は、whateverをno matter whatと言い換えても同じ意味になることです。

「whatever+S+V」=「no matter what+S+V」
「whatever+V」=「no matter what+V」

この関係を覚えておきましょう。

また、no whatever(誤)やno matter whatever(誤)のように勘違いしないよう、気をつけてくださいね。

例文で確認しましょう。

私に何があっても、そこであなたを待っているよ。
Whatever happens to me, I’ll be there waiting for you.
No matter what happens to me, I’ll be there waiting for you.

理由は何であれ、彼らは事実を隠すべきではなかった。
Whatever the reason may have been, they shouldn’t have hidden the facts from us.
No matter what the reason may have been, they shouldn’t have hidden the facts from us.

あなたがどこにいて何をしようと、きっと幸せになると信じています。
Wherever you are or whatever you do, I believe you will be happy.
No matter where you are or what you do, I believe you will be happy.

whereverは「どこで~ても」という意味で、no matter whereと言い換えることができます。wherever you are(あなたがどこにいようと)は、ラブソングの歌詞でもお決まりの表現ですね。

③「どんな~でも」

「whatever+名詞」で「どんな〜でも」という意味になります。このwhateverは形容詞として、直後の名詞を修飾します。

私が与えられるどんな忠告も、あなたに与えよう。
I’ll give you whatever advice I can.

どれでも好きなドレスを選んでいいですよ。
You can choose whatever dress you like.

どんな努力をしても、私は目標に到達できなかった。
Whatever efforts I made, I could not reach my goal.

④「一体何が、一体何を」

whateverには、疑問代名詞whatの意味を強調する用法もあります。

whatの代わりにwhateverを用いると、「一体何が」「一体何を」のように強調した表現となります。

会社を辞めるって?一体どういうこと?
You’re leaving the company? Whatever do you mean?

彼女、海外へ行くと決めたらしいけど、いきなりどうしてしまったの?
Whatever made her decide to go abroad all of a sudden?

⑤「どうでもいい」

Whatever.と1語だけのフレーズです。気に食わないことを言われたときなどに返す、「どうでもいい」「何だっていいでしょ」のニュアンスがあり、スラング的に使われます。

「ブロッコリーを買ったって言ったよね。これ、カリフラワーだけど」「どうでもいいよ」
“You said you bought broccoli, but this is cauliflower.” “Whatever.”

「ユミ、あなたに話してるのよ、ちゃんと聞いてくれる?」「どうだっていいでしょ」
“Yumi, do you listen to me when I talk to you?” “Whatever.”

親しい間柄や親子ならいいのですが、フォーマルなシーンや接客の際、目上の人との会話などでは言わないのが安全ですね。

感情を表すスラングの正しい使い方

whateverを使った慣用句

whateverはとても便利な言葉なので、whateverを使った慣用句がたくさん存在します。使いこなせるとこなれた印象になるので、微妙なニュアンスを理解しながらどんどん使っていきましょう。

Whatever you say.

Whatever you say.には文脈しだいで2通りのニュアンスがあります。

1つ目は、「何でもあなたの言うとおりにします」。無条件で全面的に従います、という意思が伝わります。

2つ目は、「はいはい、何でもおっしゃるとおりにいたしますよ」。嫌々ながら、しかたなく承知する雰囲気が出ます。

なお、シーンに応じて、sayをほかの動詞で言い換える場合もあります。Whatever you want.(お望みのとおりに)や、Whatever you like.(お好きなように)がよく使われるフレーズです。

「この問題に対処したいから助けてくれる?」「何でもするよ」
“Will you please help me deal with this problem?” “Whatever you say.”

「このスーツケース2つ、運ぶのを手伝って。あっ、それとあの大きいカバンもね」「はいはい、なんなりと」
“Help me carry these two suitcases. Oh, and that big bag, too.” “Whatever you say.”

「アイスクリームとパンケーキ、両方食べてもいい?」「お好きなように」
“Do you mind if I eat both an ice cream and a pancake?” “Whatever you like.”

or whatever

or whateverは、「~など諸々」というニュアンスで主に文末に使われ、何かを列挙した締めくくりにぴったりです。and whateverと言っても同じ意味です。

レモンやオレンジ、グレープフルーツといった柑橘類が好きです。
I like citrus fruits like lemons, oranges, grapefruits or whatever.

学生時代はファストフード店、カフェ、デパートなんかでバイトをしました。
When I was a student, I worked part-time in a fast-food restaurant, a café, a department store and whatever.

whatever it takes

whatever it takes to 〜の、~には動詞の原形が入り「~するためならどんなことでも、~するのに必要な何でも」という意味になります。

昇級テストに合格するために、必要なことは何でもやるって決めたんだ。
I’m determined to do whatever it takes to pass the exam for my promotion.

成功の見込みは薄いけど、どんなことでもやりなさい。
The chances of success are slim, but do whatever it takes.

slimは可能性や見込みについて「わずかな」という意味です。

whatever comes

whatever comesやwhatever may comeは「どんなことがあっても」と言うときの決まり文句です。

どんなことがあっても、受けて立つよ。
Whatever comes, I can take it.

何事があろうと、この困難な時期をともに乗り越えましょう。
Whatever may come, let’s get through this difficult time together.

take itは「困難に耐える」、get through ~は「~を乗り越える」という意味です。

Whatever will be will be.

Whatever will be will be.は「なるようになるよ」や「なんとかなるさ」という意味。「心配しても仕方ない。運に任せよう」という気持ちの時や励ます時に使います。

文前半のWhatever will be(そうなるであろうこと)がひとまとまりの主語。文後半のwill be(そうなるだろう)で、それを受ける作りになっています。

心配しないで、ナンシー。なんとかなるよ。
Don’t worry, Nancy. Whatever will be will be.

英語で慰めの言葉や元気づけるフレーズなどを例文を用いて解説

whateverの意味のまとめ

いかがでしたか。こういったせりふが、ぱっと口から出てくると理想的です。

使い方が多すぎて覚えられない!と感じても、大丈夫。まずは知識が大事です。会話を聞き取るときにも役立ちますよ。

気に入ったフレーズからちょっとずつでもいいので、慣れていってくださいね。