「わざわざありがとうございます。」「わざわざいいのに・・」など、相手の気遣いに対してよく使われている日本語の「わざわざ」。
この「わざわざ」という言葉は、英語ではなんというのでしょうか。
実は、「わざわざ」を直訳できる単語はなく、ニュアンスによって言い回しを変えることが必要です。
そこで今回は日本人がよく使う「わざわざ」の英語表現を紹介します。フレーズだけでなくニュアンス別に例文も交えて解説するので、読んだ後にすぐに使えるようになりますよ。
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わざわざってどういう意味?
そもそも日本語で「わざわざ」はどういう意味でしょうか。この言葉には主に2つの意味があります。
1.特にそのためだけに、ついででなく
2.あえてしなくても良いことを行う様子
これが基本的な「わざわざ」の使いかたです。
「わざわざ」は相手に感謝を伝えるときと、頼まれてもいないことをしておせっかいだったときに使われます。ポジティブな意味としても、ネガティブな意味としても使われるため、英語でも含むニュアンスによって、まったく違う表現になるので注意が必要です。
わざわざのポジティブな英語表現
「わざわざ」をポジティブな英語表現で言うにはたくさんありますが、以下が例です。
①you didn’t have to do that
②thank you for coming all the way to
③thank you for taking the time
3つを詳しく解説していきます。
①you didn’t have to do that
you didn’t have to do thatはよく使われる熟語です。
You didn’t have to do that. But thank you.
わざわざそんなことしなくても良かったのに。でも、ありがとう。
使い方によっては、相手にいやな印象を与えてしまいますが、謙遜の意味としてよく使われているフレーズです。thank youをあとにつけると柔らかい印象になります。
②thank you for coming all the way to
thank you for coming all the way toは相手に感謝をする意味として使われます。
Thank you for coming all the way down to the United States from Japan.
はるばる日本からアメリカに来てくれてありがとう。
comingをvisitingやhelpingなど違う単語に替えることによって、いろいろな場面で使えます。
③thank you for taking the time
thank you for taking the timeは誰かのために時間をかけたという意味で使われます。
Thank you for taking the time to visit my home.
わざわざ家まで来てくれてありがとう。
わざわざのネガティブな英語表現
「わざわざ」にはネガティブなニュアンスの表現もあり、ポジティブな表現と違う熟語を使います。以下がその例です。
④why do you trouble yourself?
⑤why bother?
⑥go out of the way
それぞれ例文で説明します。
④why do you trouble yourself?
troubleという意味に対して、ネガティブなイメージを持つ方は多いと思います。事実、「わざわざ」の意味でも悪い印象として使われます。
Why do you trouble yourself? Just take a bus instead of a car.
なんでそんなことするの。車の代わりにバスを使えばいいじゃん。
⑤why bother?
bother「邪魔をする」という意味です。
つまり、相手にとって余計だったという意味に捉えられます。
Why bother? You don’t need to buy another coffee cup for me.
なんで、わざわざ? もう一つコーヒーカップを私のために買う必要はないのに。
⑥go out of the way
you didn’t have to do thatとgo out of the wayで「わざわざ」のネガティブ表現として使えます。
You didn’t have to do all the homework by yourself to go out of the way.
わざわざ宿題を全部自分でやる必要なかったのに。
thank youなど感謝の文面がないため、嫌な表現として使われます。
まとめ
ポジティブな意味とネガティブな意味を持つ、日本語の「わざわざ」。そのため、英語でも表現を間違えてしまうと、逆の意味として捉えられてしまいます。
「わざわざ」を自動翻訳するとBotherがでてきますが、説明してきたように、これはネガティブな表現なため、感謝を表す言葉としては不適切です。
間違った使い方をしてしまい、知らずに相手を不快な思いにさせてしまうことも。必ず、ニュアンスごとの意味や表現方法を理解してから、使うようにしましょう。