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皮肉は英語で?嫌味な言い回しからクスッと笑えるジョークまで例文解説

皮肉や嫌味についてどのようなイメージを持っていますか?

日本にも皮肉めいた言い回しはありますが、英語圏でも余計な一言を付け加えるために嫌味や皮肉が用いられることがあり、コミュニケーションの一環としても使用されます。

そこで今回は、皮肉や嫌味を意味する英単語やフレーズについて解説します!よく皮肉に使われる英語表現もたくさん紹介しますよ。


皮肉や嫌味を意味する英語

まずは、皮肉や嫌味を意味する英単語とイディオムを解説します。例文も一緒に取り上げるので、使い方もまとめて覚えましょう。

irony

最初に紹介する単語はirony(アイロニー)。

皮肉、当てこすりという意味で、本当はそうではないけれど、実際とは真逆のことをあえて言っているニュアンスがあります。

彼女は皮肉たっぷりに言った。
She said that with heavy irony.

ちなみに、形容詞のironicもよく使用される単語なので、一緒に覚えておきましょう。

彼はいわゆる皮肉屋だ。
He is what is called an ironic man.

sarcasm

こちらも皮肉を意味する単語で、発音はカタカナにすると「サーカズム」に近いです。皮肉以外にも、嫌味、当てこすりという意味があります。

ironyとは異なり、自分に対してではなく聞き手や他者に向けられている嫌味、というニュアンスがあるワードです。

彼の言葉は皮肉っぽいところがあった。
His words were overlaid with a sarcastic tone.

彼は怒鳴りながら皮肉を返した。
He growled a sarcastic reply.

cynical

cynicalは捻くれた、小馬鹿にしたという意味の単語です。

日本語でもシニカルというカタカナ語が存在しており、嫌味っぽい人や皮肉屋の人に対してもよく使用されるワードです。

彼は捻くれていて、しょっちゅう皮肉を言う。
My teacher is cynical and often makes sarcastic comments.

あなたって何に対しても捻くれてなくちゃいけないの?
Do you have to be so cynical about everything?

英語圏で使われる定番の皮肉フレーズ

皮肉や嫌味に関する単語について理解できたところで、英語圏で使われる定番の皮肉フレーズを紹介します。面白い言い回しがたくさんあるので、順番にみていきましょう。

Thanks a lot

海外の皮肉は、感謝の言葉を使用することが多いです。

本当はすごく迷惑だったり大失敗なのに、あえてそれに対して感謝することで、嫌な印象を相手に与えます。

Thanks a lot.は本来「ありがとう」の意味ですが、皮肉で使う場合にはa lotを強調すると、より嫌味なニュアンスに。

ああ、あなたが一晩中騒いでいた人?その節はどうも!
Oh, you are the person who made noise all night? Thanks a lot!

Thank you for making my life just perfect!

こちらも感謝の言葉をあえて使用することで、皮肉る意味を強めるフレーズです。

「私の人生を完璧にしてくれてありがとう」という意味なので、逆に最悪な結果をもたらされたときに使用します。

日常のちょっとした失敗に対しても使用されるので、文脈から意味やニュアンスを判断しましょう。

冗談でしょう!?私の人生を最高にしてくれてありがとう!
Are you kidding me!? Thank you for making my life just perfect!

It’s so nice of you

誰かにいじわるなことをされたり、迷惑なことをされた際に使用するフレーズです。

本来は相手を褒めるための言い回しなので、非常に嫌味なニュアンスがあります。

あなたってとっても優しいのね。
It’s so nice of you.

That’s very funny

funnyも皮肉や嫌味を表現する際によく使用される単語です。

相手が滑ったジョークを言ったときや、事態が全くもって笑えないときに使います。

とっても面白いですね。
That’s very funny.

皮肉がジョークとして使われることは多々あります。こちらの記事でクスッと笑えるアメリカンジョークの一覧を紹介しているので、あわせて読んでみてくださいね。

アメリカンジョークまとめ

Very interesting

これもポジティブに聞こえますが、使い方によっては裏の意味がある場合も。

本来の意味は「面白いね!」ですが、イギリス英語などでは、全く意に介さないという意味もあるそうです。

とっても面白い考え方ですね。
That’s very interesting.

Maybe it’s in your genes

直訳すると「多分遺伝子レベルでそうなのでしょう」という意味の文章です。

誰かが弱気な発言をしたときに使います。

どうして僕はサッカーが下手なのかな?
Why am I bad at playing soccer?

遺伝子レベルでそうなってるんじゃないの?
Maybe it’s in your genes.

As you know

こちらは「知っての通り」という意味のフレーズです。

小難しい話をしているときや、相手が知らないであろう話題を話しているときに使用することで、相手を見下すような印象を与えます。

通常の意味で使用しても、時と場合によっては相手に嫌味と捉えられることもあるので、注意しましょう。

知っての通り、彼は僕のパトロンだ。
As you know, he is my patron.

皮肉に関する名言

最後に、皮肉についてアイルランド出身でノーベル文学賞受賞者のバーナード・ショーはこのように言っています。

正確に観察する能力は、それを有していない人たちから「皮肉」と呼ばれる。
The power of accurate observation is commonly called cynicism by those who have not got it.

つまり、皮肉というのは真実を正確に述べたに過ぎないのだということですね。この言葉そのものも、なかなか皮肉めいていますね。

まとめ

英語の皮肉や嫌味について取り上げてきました。海外でも皮肉や嫌味は一般的に使用されます。基本的には皮肉や嫌味はジョークとして扱われることも多いので、あまり身構えすぎないようにしましょう。

ただし、自分で使う場合は要注意です。スラングなどと同様、相手との信頼関係が重要です。信頼関係が築けていない状態では、相手にジョークとして受け取ってもらえない場合があります。

相手の立場に寄り添って、楽しくジョークを使いこなせるようになりましょう。