私たちは毎日、たくさんの外来語に囲まれて暮らしていますよね。すっかり生活になじんでしまって、本来はどんな言葉なのか知らずに使っていたりもします。
そんな言葉の1つが、「リベンジ」です。気軽に口にするけれど、もともとはどんな単語なのでしょう。今回は「リベンジ」を表す英語を探っていきましょう。
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リベンジとrevengeの違い
日本語の「リベンジ」は英語のrevengeに由来します。revengeは「リヴェンジ」と読み、綴りのveの部分を強くしっかり発音します。veは日本語の「ベ」と違い、下唇に上の前歯を軽く当てて音を出します。
発音だけでなく、意味の違いにも注意しましょう。日本語でリベンジというと、何かに「再挑戦する」ことですよね。たとえば、「今回はミスしたけど、次回リベンジする」など、くだけた会話でよく使います。
一方、英語のrevengeは「復讐、報復」という意味です。take revenge on ~(~に復讐する)やtake revenge for ~(~の仕返しをする)が定番のフレーズです。次のように使いますよ。
ハムレットはおじに復讐したいと思った。
Hamlet wanted to take revenge on his uncle.
彼は父の死の仕返しをすると誓った。
He vowed to take revenge for his father’s death.
成功こそが最大の復讐になる。
Success is the best revenge.
また、revengeとスペルや意味のよく似た単語にavenge(アベンジ)があります。revengeは「私的な恨みに基づく復讐」ですが、avengeは「正義感に基づく復讐、かたき討ち」を表します。
日本語で「リベンジ」は「再挑戦する」というようなニュアンスで使われるので、英語のrevenge(復讐)を使ってしまうと間違いではありませんが、少し重すぎる印象を与えてしまいます。では、どう言えばいいのでしょうか。使い方を具体的に見ていきましょう。
リベンジを英語で表すには
日本語で使われている「リベンジ」は「再挑戦」というようなニュアンスを持っています。そこに着目して英語に言い換えるのがコツです。
リベンジの英語表現①try again|give it another chance
「再挑戦する」を表す代表的な表現は、try againです。
初回で勝てなくても、リベンジすればいいよ!
If you don’t win the first time, try again!
今年は1位を取れなかったが、来年リベンジする。
I didn’t win first prize this year, but I’ll try again next year.
try againはretryという動詞に言い換えることもできます。「リトライ」と読みますが、つづりのryの部分にアクセントを置くよう気をつけてください。
来月のプレゼンでリベンジしてみたら?
Why don’t you retry for the presentation next month?
東京でのコンサートチケットは取れなかったけど、大阪でリベンジするわ。
I couldn’t get a ticket for the Tokyo concert, but I’ll retry for Osaka.
同じく「再挑戦する」という意味で、give it another chanceやhave another goも定番です。
心配しないで、ミキ。リベンジするのよ!
Take it easy, Miki. Give it another chance!
この試合は負けたけれど、次はリベンジしようね。
We lost this game, but let’s have another go.
リベンジの英語表現②win the next match|beat ~ the next time
リベンジとは、「次は負けない」という強い意志ですよね。したがって、次のような否定文で表すことができます。
次の試合で絶対リベンジしたい。
We’ll never lose the next match.
ポジティブに捉えると、「次は勝つ」と言い換えられます。win(勝つ)のほか、beat(打ち負かす)も使えますよ。
次の試合では必ずリベンジを果たす。
We’ll definitely win the next match.
次回はあのチームにリベンジしなければならない。
We must beat that team next time.
リベンジの英語表現③make a comeback|have a rematch
make a comebackは「復帰する、返り咲く」、have a rematchは「再戦する、リベンジマッチをする」という意味の表現です。
チームは3回戦で返り咲いた。
The team made a comeback in the third round.
そのバンドは忘れられていたが、新アルバムで復帰した。
The band had been forgotten, but they made a comeback with a new album.
私は訓練を頑張りました。リベンジマッチをしたいです。
I trained hard. I’d like to have a rematch.
少し難しいですが、redeem oneselfという言葉もあります。これは「名誉を挽回する」という意味です。
彼女は昨年試験に落ちたが、今年は名誉を挽回した。
She failed the exam last year, but redeemed herself this year.
リベンジの英語表現④give it another shot
やや堅苦しいredeem oneselfに比べて、give it another shot(再挑戦する)はぐっと会話向きです。
小さい失敗を気にしないで。もう1度やってごらん。
Never mind the small mistake. Just give it another shot.
take another shotも同じ意味ですよ。
くじ引きをリベンジしてもいい?
Can I take another shot with the lottery?
もっとスラングっぽい口調なら、get back at ~(~に仕返しする)がいいですね。
兄さんにからかわれたから、リベンジしてやった。
I got back at my brother because he made fun of me.













