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homeとhouseの違い|atやinなど前置詞とはどう組み合わせる?

ある程度の年齢になると「夢のマイホーム購入!」なんて聞くことも増えますよね。でもちょっと待って。英語ではこういう場合、my homeとは言いません。これは和製英語で、正しくはone’s own houseです。

homeとhouse、これらの違いは何か?英語を学ぶ人は必ずぶち当たる疑問です。ふたつを比較しながら、意味や文法上の違いを見ていきましょう。大丈夫、意外とわかりやすいですよ!


homeとhouseの違い

homeは「家庭」のニュアンスを含んでおり、「人が住んでいる場所」「自分が従属している場所(家族)」を指します。これに対し、houseは「物理的な建物そのもの」であり、通常は一軒家を指します。

では、主婦(主夫)の英単語を例にして、違いをさらに詳しく見ていきましょう。主婦(主夫)は英語で、housewife、 househusband と習った人も多いのでは?実は色々な表現方法があります。

現代では様々な家族形態が存在し、housewifeだけでは実際の状況を説明できない、差別的だ、などの動きがあり、英語圏ではhousewifeという表現は古いとの見方もあります。

では、最近では主婦(主夫)をどう表現するのかというと、homemakerやstay-at-homeと言うことが多くなりました。housewifeは、家という個体を維持するための仕事に従事している人=掃除や家事を主に指します。

これに対し、homemakerは、家を維持する、集合体(=家族など)を作る、管理する、世話するなどの意味合いが強くなります。

主婦(主夫)の仕事は、家という建物をケアすることに重きをおいたhousewife (househusband)では、実際の仕事を表現できていない、ということですね。

子供のいる家庭の主婦(主夫)はstay-at-home-parentと表現します。

主婦はstay-at-home-mom主夫はstay-at-home-dadです。

特に主婦はSAHMという略称があるくらい、広く使用されています。

子供の世話をしている意味を含めて、家族の生活維持の仕事をしているということですね。

これをhouseに置き換えることはできません。なぜなら、houseは物理的に住んでいる場所に過ぎず、子供の世話をしている、家族の生活を維持している(=home)という意味にならないからです。

homeとhouseの意味の違いが、なんとなくわかってきたでしょうか。さて、ここで冒頭で紹介したmy homeがなぜ間違いなのか?を見返してみましょう。それは家庭のニュアンスを含んだhomeを買うことはできないからですね。購入できるのは、建物であるhouseです!

homeの使用例

では、homeの具体的な使用例を見ていきましょう。

彼女はホームシックのようだね。
She seems to be homesick.

これを故郷から持ってきたんだ。
I brought this from my hometown.

クリスマスには実家に帰るよ。
I am coming home for Christmas.

この夏にホームステイをする予定です。
I will do a homestay this summer.

ホームステイの表現は、国によってI will stay with a host family.のようにhost familyを使用する場合もあります。どの表現を使ったとしても、重要なのは、その国の一般家庭と生活をし、その家族の一員となることを前提とした滞在となることです。

house stayでは「家族」との関係を示すのではなく「家」という物体との関係を示すことになるので、意味をなしません。これらはすべてhouseに置き換えることはできません。すべて人や心に関係していますからね。

houseの使用例

次にhouseをどのように使うかを紹介しましょう。

マイアミで家を買うんだ。
I am buying a house in Miami.

この間、あなたの家の近くを通りかかったよ。
I passed by your house the other day.

この宿題一緒にやらない?いいよ!うちでやる?
Do you want to work on the assignment together? Sure! Do you want to do it at my house?

houseは物理的な場所のことですから、自分の住んでいる場所という意味でmy place (自分のところ)、my apartment(自分のマンション)に置き換えることが可能です。

×:Do you want to do it at my home?
◯:Do you want to do it at my house?
◯:Do you want to do it at my place?
◯:Do you want to do it at my apartment?

homeは名詞や形容詞や副詞になるが、houseは名詞のみ

最後に、文法を理解していきましょう。houseは名詞だけですが、homeは名詞、形容詞、副詞にもなります。

彼らは子供たちのために、よい家庭を築こうと努力している。
They are making efforts to make a good home for their children.(名詞)

新しいホームシアターシステムを買ったよ。
I bought a new home entertainment system.(形容詞)

彼は今から家に帰ります。
He is going home now.(副詞)

comingの後に前置詞のtoは必要ありません。副詞になるため、homeだけで「家に」という意味になるからです。

彼は私の家に来ます。
He is coming to my house.(名詞)

my houseの前に前置詞のtoが必要になります。homeのように副詞にはならず、他の名詞と同様に前置詞を受ける形をとります。

彼は家にいます。
He is home.(副詞)

彼は家(の中)にいます。
He is in the house.(名詞)

homeは在宅という意味に対して、houseは物理的に彼の体が家の中にある、という意味になります。例えば、子供が庭で遊んでいて「お父さん、ど〜こ〜?」と探している時に家の中にお父さんがいる場合、「僕は中にいるよ。I am in the house.」という感じです。

まとめ

home、houseは日本語では単純に「家」ですが、英語では違う単語で色々なニュアンスを含んでいることがわかりました。基本的な考え方としては、家庭や人を感じさせるのはhome、物理的な建物であればhouseと考えるとわかりやすいですね。

どちらも使用頻度の高い単語ですが、使い方も難しくありませんから、ここできっちり覚えておきましょう!