ギリギリセーフ!危なかった。
期限ギリギリで提出した。
いつもギリギリまで頑張るね。
ギリギリは、とても使い勝手のよい言葉。あなたも日常会話やメールのやり取りのなかで、一度は使ったことがあるでしょう。日本語では限り限り(ぎりぎり)と漢字を当てることもあり、限界が近く、余裕のないさまを言うことがギリギリの語源となっています。
一方、英語でギリギリを何と言うか、知っていますか?実は、英語での表現はひとつではありません。そのシチュエーションやシーンによって、さまざまな言い回しが用いられます。
そこで今回は、「ギリギリ」のさまざまな英語表現とシーン別に使える例文を紹介します。基本となるフレーズや正しい意味を理解し、会話のなかで自然に使えるようマスターしましょう。
すぐに使える!ギリギリセーフの英語
まずは、「ギリギリセーフ!」を表現する簡単な英語フレーズから紹介します。
①I just made it!
ギリギリ間に合った!
just made itは、「間に合った」というシーンで使うギリギリセーフの表現です。自分に対して言うときはI just〜、相手に対して言うときはYou just〜を用います。
You just made it!
ギリギリ間に合ったね!
②It’s barely okay!
なんとかギリギリOK!
barely okは、「なんとか大丈夫」というシーンで使うギリギリセーフの表現です。限界に近いが一応クリアしているという状況において用いるとよいでしょう。また、副詞barelyを使った言い回しは、記事の中盤でも詳しく説明しています。
A:Are you all right?
大丈夫ですか?
B:I’m barely okay.
なんとかギリギリOK。
③That was close!
ぎりぎりだったよ!
closeは、「危なかった」というシーンで使うギリギリセーフの表現です。closeには異なる2つの意味があります。1つ目は「閉じる」という動詞、2つ目は「近い」という意味の形容詞・副詞です。ギリギリセーフを表すときは、2つ目の形容詞be closeを用います。
That was close! I was almost late for school!
ぎりぎりだった!もう少しで学校に遅刻するところだった。
④Thank goodness!
よかった、間に合った!
Thank goodness!は、「よかった」「ホッとした」「助かった」というシーンで使うギリギリセーフの表現です。このフレーズでのThankには“s”を付けません。Thanksだと名詞の複数形となり、感謝を伝える表現につながります。
A:Oh no, I deleted the file by mistake.
どうしよう、間違ってファイルを消しちゃった。
B:Don’t worry. I saved it on my laptop.
大丈夫。私のノートパソコンに保管してあるよ。
A:Phew. Thank goodness!
はぁ、よかった~!
時間を表す場合のギリギリ
続いて、時間や期限を表すときに使う「ギリギリ」の英語表現を3つ紹介します。基本となるフレーズをしっかり覚え、自分なりの例文にアレンジしてみましょう。
⑤just in time
ギリギリ間に合う
just in timeのin timeには、時間に間に合うという意味合いがあり、justと合わせることで「何とかギリギリ〜」と表現できます。
I made it just in time for the train.
電車の時間にギリギリ間に合った。
さらに補足として、on timeを使うjust on timeも存在し、時間ピッタリを意味します。こちらも合わせて覚えておくとよいでしょう。
⑥at the last moment
直前に・土壇場で
at the last momentは、ギリギリの類語である「直前」や「土壇場」の意味を持つフレーズです。また、last momentを直訳すると「最後の瞬間」となり、これが転じてギリギリの英語表現として使われるようになりました。
Cancel at the last moment.
ドタキャンした。
⑦at the last minute
いつもギリギリで
もうひとつの表現であるat the last minuteも、上述のlast momentと同じように使えるフレーズです。スピード感を加えたギリギリの英語表現として覚えましょう。
I always do my homework at the last minute.
いつもギリギリで宿題をやる。
状況を表す場合のギリギリ
続いて、状況別に使えるギリギリの英語を3つ紹介します。こちらも基本となるフレーズをしっかり覚え、自分なりの例文にアレンジしてみましょう。
⑧barely
ギリギリのラインで
barelyは、「かろうじて」「やっと」という意味を持つ副詞です。日常会話やメールのやり取りのなかでフォーマルに使われています。
He barely passed the borderline.
彼はボーダーラインぎりぎりで合格した。
ちなみにボーダーラインとは、どっちつかずの状態を意味する言葉です。borderlineを他の名詞や形容詞と組み合わせると「ギリギリ」を表現できますが、あまり学校では学びませんね。学校では、次に紹介するalmostを言い換えるのが主流です。
⑨almost
ギリギリ〜だった
almostは、「ほとんど」「おおかた」という意味を持つ副詞です。基本的には「ほとんど〜だった」として使われますが、そこから「ギリギリ〜だった」の表現に言い換えられます。
I almost missed the last train.
もう少しで終電を見逃すところだった。(ギリギリ終電に間に合った)
⑩be on the edge of〜
限界ギリギリ
edge of〜は、「危機」「がけっぷち」「瀬戸際」という意味で用いられます。このedgeに定冠詞を付けたthe edge of〜を用いるとギリギリを表現できます。
He’s on the edge.
彼は限界ギリギリだ。
The soccer team is on the edge of the precipice.
そのサッカーチームはがけっぷちに立たされている。
まだある!ギリギリの英語表現と例文
ここまでに紹介したフレーズや例文以外にも、ギリギリを表す英語はいくつかあります。最後に、スラング・イディオムでの英語表現と、ビジネスシーンで使うギリギリの例文を見てみましょう。
ギリギリのスラング・イディオム
ギリギリを英語で表すとき、カジュアルに使えるのがin the nick of timeとtouch and goの言い回しです。
また、ちょっと変わった表現となるby the skin of my teethも覚えておくと会話の幅が広がりますね。
He got to the school just in the nick of time.
彼は学校にギリギリ到着した。(遅刻ギリギリの状態だった)
It was touch and go whether we should catch the bus.
バスに間に合うかどうか危ういところだった。
I was saved by the skin of my teeth.
私はかろうじて助かった。(ギリギリで助かった)
ビジネスで使えるギリギリの言い回し
ビジネスで使えるギリギリの英語は、just before the deadlineの「締め切りギリギリ」を意味するフレーズを始め、「余裕がない」と言う意味合いを込めるa tightやthe lowest priceなどで表現できます。
I finished the work just before the deadline.
締め切りギリギリで作業を終えた。
We have a tight schedule to get this job done.
この仕事のスケジュールはギリギリです。
This is the lowest price possible.
これがギリギリの値段です。
まとめ
ギリギリを表す英語フレーズと例文を紹介しました。英語でギリギリを伝える場合、そのシチュエーションやシーンによって、さまざまな表現に言い換えられます。なかでも、時間的なギリギリを表すjust in timeやlast minute、オールマイティに使えるbarelyといった単語は一般的。
ただし、イディオムやスラングのように、原義とは異なる意味のフレーズで「ギリギリ」を表すケースもあります。慣れるまでは、基本となるフレーズや単語の意味から理解し、状況に適したものを使ってみてくださいね。