中学英語の教科書にも出てくるeven。目にしたり耳にする機会も多い単語ですが、改めて意味を問われると、「使い方は?どういう時に使う?」と迷う方もいるかもしれません。
簡単な単語なだけに、続く言葉によって決まった訳し方もありますし、混乱しますよね。そんなevenですが、わかりやすく、いくつかの例文とともに紹介します。
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evenの副詞としての意味と使い方
evenには、形容詞や副詞、動詞、名詞など、さまざまな使い方があります。特に副詞は、意味がたくさんあるので、わかりにくいかもしれません。覚えにくい副詞から見ていきますので、少しずつevenの単語が持つ意味に慣れていけるといいですね。
evenの副詞としての意味と使い方①~でさえ
まず、よく耳にするのがこの「~でさえ」「~ですら」という意味です。日本のことわざもevenを使って表現できます。
猿も木から落ちる。
Even monkeys fall from trees.
鬼の目にも涙。
Even the devil has tears in his eyes.
evenは、名詞の前に置いて「~でさえ」の意味を表すので、このように文頭に来ることもあります。
evenの副詞としての意味と使い方②さらに
比較級の前にevenが来ると、比較級を強めて「さらに」「なお一層」の訳し方になります。evenの後ろに来ている単語が重要になるので、必ず確認するようにしましょう。
私たちのチームは、なお一層のこと練習に励まなくてはなりません。
Our team needs to practice even harder.
evenの副詞としての意味と使い方③本当に
evenは、動詞の前に置くことで、後の単語を協調する意味になります。この場合、あえて訳さないこともあります。例えば、次の例文では、evenがなくても意味は通じますが、evenを入れることで「全く(考えたことが/知ら)なかった」と予想外だったことが伝わってきませんか。
考えたこともありませんでした。
I never even thought about it.
何も知りませんでした。
I don’t even know anything.
さらに、evenの後にmoreが来ると「さらにもっと」の意味になります。これも、使いやすい表現なので、覚えておくといいですね。
私は春が好きですが、秋の方がもっと好きです。
I like spring, but I like fall even more.
evenの形容詞・動詞・名詞の意味と使い方
形容詞、動詞、名詞は、ほぼ同じ意味で使われますので、比較的覚えやすいです。evenのコアイメージは、「平等」「均等」。ひとつずつ例文をあげて見ていきましょう。
evenの形容詞としての意味と使い方
形容詞でevenを使うときは、「平らな」「平等な」「一定の」など、偏りのないことを示すときに使用します。
彼のチームとは、互角だった。
It was an even match with his team.
公平な決定が下されました。
An even decision was made.
evenの動詞としての意味と使い方
同様に、evenの動詞も「平らにする」「平等にする」など、形容詞の意味がそのまま使われます。
運動会に向けて、校庭を平らにしました。
We made even the schoolyard for the sports day.
チームの規模を均等にしてください。
Make your team even in size.
evenの名詞としての意味と使い方
最後に、名詞としてのevenを紹介します。名詞も、形容詞、動詞と同様、「平等」「公平」の意味があります。また、even numberは、2で均等に割り切れる数字として「偶数」の意味になります。
これでおあいこだよ。
Now we’re even.
彼女の取り分は、均等ではなかった。
Her share was not even.
偶数に分けてください。
Please divide it into an even number.
evenを使ったフレーズ
ここまで、さまざまなevenの意味や使い方を見てきました。冒頭にお伝えした通り、evenは続く言葉によって意味が決まって来ますが、今までの使い方を覚えていれば、何となく意味が推測できると思います。そこで、最後によく使われるフレーズと例文を簡単に紹介します。
evenを使ったフレーズ①even when
even whenは、副詞の「~でさえ」を利用して、「~のときでさえ」の意味になります。
彼は風邪をひいたときでさえ、仕事をしていた。
He worked even when he had a cold.
evenを使ったフレーズ②even so
同様に、副詞のevenを使って「たとえそうでも」「それでも」の意味で使います。
それでも、私は彼を信じます。
Even so, I believe him.
evenを使ったフレーズ③even if
even ifもよく耳にする表現です。「たとえ~でも」という意味になります。②のeven soと似ていますが、even soは前述の内容を受けるのに対して、even ifは後述の内容を受けます。
たとえ彼が嘘をついていたとしても、そこには理由があったはずだ。
Even if he was lying, there must have been a reason.
evenを使ったフレーズ④even though
even ifと似ているため、混合される方も多いフレーズです。thoughは、「けれども」「~にも関わらず」の意味で、それをevenで強調しています。そのため、even thoughは、「~であるけれども」「~にも関わらず」の意味として使われます。
家が近いにも関わらず、彼女とは最近あまり会えていない。
I haven’t seen her much lately, even though we live close to each other.
evenを使ったフレーズ⑤even after
後ろの言葉を強調するためのevenを使って、「その後も」という意味になります。
私たちは、失敗した後でも成功を信じています。
We believe in success even after we fail.
evenを使ったフレーズ⑥or even
同様に、evenの後ろの言葉を強調して「あるいは~」と使います。
暗闇や夕方でも車のライトは必要です。
Car lights are needed in the dark or even in the evening.
evenを使ったフレーズ⑦break even
「均等」「平等」の意味を使って、「収支がつり合う」ことを意味します。breakがついているので、混乱するかもしれませんが、ビジネスでも使用しますし、慣用句として覚えておくといいでしょう。
あと100円で収支が合う。
We only need 100 yen more to break even.
evenを使ったフレーズ⑧have even
同様に、名詞の「均等」「平等」の意味を使って、「均等に持っている」ことを表します。
誰もが平等に能力を持っている。
Everyone has even abilities.
evenを使ったフレーズ⑨how even
どのくらい均一なのかが知りたいときに使います。
どれくらい均等ですか?
How even is it?
ネイティブでは強調表現として、以下のように使用することの方が多いです。
(少し否定的に)どうしてこんなことを思いつくの?
How could you even think of something like this?
evenの意味と使い方|動詞の前は訳さない?どういう時に使う?まとめ
副詞のevenは、その後に来る言葉によって訳し方が異なります。例文をたくさん盛り込んだので、何度も繰り返し使って、使い方を覚えてしまうといいですね。
形容詞、動詞、名詞は、evenのコアイメージは変わらないので、機会があれば積極的に使ってみてください。