SNSの投稿を眺めていると、目新しい英単語に出合うことがありますよね。cringeもその1つです。実はこれはネット上のスラングですが、果たしてどんな意味があるのでしょうか。
今回はcringeをテーマに、よく見る使い方から応用的な表現まで解説していきます。
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cringeの意味とスラング
cringeは「クリンジ」と発音します。「リ」にはっきりとアクセントを置くのが読み方のコツです。cringeには大きく2つの意味があります。
cringeの基本の意味
本来、cringeとは驚きや恐怖で「身をすくめる」「縮み上がる」ことを表します。次のように、「cringe at+名詞」などの前置詞を伴った形でもよく使われます。
うちの犬は雷鳴に驚いて身をすくめた。
My dog cringed at the sound of thunder.
サラはホラー映画を見て、怖さに縮み上がった。
Sarah watched the horror movie and cringed in fear.
cringeのスラングの意味
cringeにはもう1つ、スラングとして、「身をすくめるほど恥ずかしい」「見ていてつらい」「気まずくなる」という意味もあります。もともとのcringeは動詞ですが、スラングでは形容詞的に使われます。
主にSNSの投稿や動画、ゲームのコメントなどに見られますが、カジュアルな日本語では、「イタい」「寒い」「ドン引きする」くらいが当てはまりますね。では、例文を見てみましょう。
彼の動画はあまりにイタくて、見ていられなかった。
His video was so cringe that I couldn’t watch it.
やめてよ、スー。恥ずかしいよ。
Stop it, Sue. You are so cringe.
上司の歌を聞いたとき、みんな座ったまま固まってしまった。
When we heard our boss singing, we just sat there cringing.
cringeyとcringyは形容詞
cringeと似たスペルの関連語にcringeyがあります。これはcringyとつづられることもあります。
cringeとの違いは品詞です。動詞であるcringeと違い、cringey(またはcringy)は常に形容詞で、「恥ずかしい」「気まずい」「不快な」「ドン引きする」といった意味になります。
同義語としては、embarrassing(恥ずかしい)やawkward(気まずい)、uncomfortable(居心地が悪い)などが挙げられます。
彼女が私の日記を読み上げたので、とても恥ずかしかった。
She read my diary out loud, and it was really cringey.
彼の話がうそだと分かったとき、すごく気まずかった。
It was so cringey when his story turned out to be a lie.
cringeを使った応用フレーズ
ここからは、cringeを含むイディオムを例文とともに紹介します。
cringeを使った応用フレーズ①cringe worthy
cringe worthyは形容詞のcringey(またはcringy)と同様に、「恥ずかしい」「ドン引きする」などの意味で使われます。
cringeworthyと1語で、またはcringe-worthyとハイフンを入れて記されることもあります。
彼女の冗談が寒すぎて、どう反応したらいいか分からなかった。
Her joke was cringe worthy, and we weren’t sure how to react.
彼の曲は好きだけど、歌詞には引いてしまう。
I like his music, but I find his lyrics cringe worthy.
次に、makeやdieといったなじみの動詞を含むフレーズを見てみましょう。
cringeを使った応用フレーズ②make me cringe
make me cringeは文字通り、「私をいたたまれない気分にする」という意味です。誰かの言動が「恥ずかしくて見ていられない」「イタすぎる」と感じるときに使うフレーズです。
父のダンスを見るといつも恥ずかしくなる。
My dad’s dancing always makes me cringe.
結婚式でのジャックのスピーチは長すぎて、気まずく感じた。
Jack’s speech at the wedding was so long it made me cringe.
cringeを使った応用フレーズ③die from cringe|die of cringe
die from cringeやdie of cringeは直訳すると「恥ずかしさで死ぬ」ですが、「死にそうなほど恥ずかしい」といった、いたたまれなさを強調するための表現です。
この動画はあまりに変で、誰もが死ぬほど恥ずかしくなる。
The video is so strange that everyone dies of cringe.
彼の80年代風ヘアスタイルを見た? 恥ずかしくて死にそうだったわ。
Did you see his 1980s hairstyle? I died of cringe.
ネット上での風潮や、投稿の趣旨そのものについても、cringeという言葉が用いられることがあります。次にその例を挙げますね。
cringeを使った応用フレーズ④cringe culture
cringe culture (クリンジ・カルチャー)とは、ネット上で見つけた他人の他愛ない言動や趣味などに対して、cringe、つまり「イタい」「ドン引きする」などとあげつらって、からかったり馬鹿にしたりする文化のことです。
クリンジ・カルチャーは「イタい」人たちを攻撃するネット上の流行のことだ。
Cringe culture is an internet trend where people are attacked for being cringe.
クリンジ・カルチャーのために、人は自由な投稿をためらうことがある。
Cringe culture can make people hesitate to post freely.
私には、クリンジ・カルチャーは個性への差別のように感じられる。
To me, cringe culture feels like discrimination against individuality.
cringeを使った応用フレーズ⑤try not to cringe
try not to cringe (身をすくめないようにする)とは、「思わず引いてしまいそうな状況に耐える」という意味です。
例えば、YouTubeやTikTokで「try not to cringe challenge」と表示されていれば、「恥ずかしくなるような動画を流すので、どこまで耐えられるか試してみよう」という趣旨です。
彼女の動画を見て、ドン引きしないでいられる?
Can you watch her video and try not to cringe?
彼が調子はずれに歌う間、彼らは気まずさに耐えなければいけなかった。
They had to try not to cringe while he was singing off-key.
off-keyは「音程をはずして、調子はずれに」を表します。
この動画はただの「引かずに見て」だから、あまり面白くはない。
This is just a try not to cringe challenge, and isn’t so much fun.
いかがでしょうか。SNSを介して世界中の投稿を目にする今、カジュアルな英語の知識があると楽しいし、便利ですよね。今回の例文を参考に、自分でも表現を作ってみると勉強になりますよ。











