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「汗をかく」を英語で?sweatの発音・過去形から脇汗・手汗・スラング

蒸し暑い季節になると、毎日のように「ああ、汗をかいちゃった」とつぶやいてしまいますよね。ところで、この「汗をかいた」って、英語ですぐに言えますか。スエットスーツなどのカタカナでもおなじみなのですが、とっさに出てきづらいですね。

今回はそんな汗をテーマに、さまざまな英語表現を学んでいきましょう。


「汗」「汗をかく」を英語で何と言う?

名詞の「汗」は英語でsweatですが、動詞の「汗をかく」もsweatなんです。

発音は、名詞と動詞で同じ。カタカナで表すなら、「スウェット」に近くなります。「スエット」と違って、「ウェ」を強く、はっきりと言うのがポイントです。

動詞sweatに「汗を」という目的語はつかないのかな?と思った方もいるかもしれませんが、目的語は不要です。sweatという1語だけで、「汗をかく」という意味になるからです。

私は沢山汗をかく。
I sweat a lot.

なお、動詞sweatの過去形はsweatまたはsweatedです。sweatと同じ意味で、名詞perspiration(汗、発汗)、動詞perspire(汗をかく)があります。会話でよく使うのはsweatの方です。

誰もが、夏は汗をかく。特に蒸し暑い日には、すぐ汗ばむものだ。
Everyone sweats in the summer. Especially on a muggy day, you can easily get sweaty.

sweatyはsweatの形容詞形で、「汗ばんだ、汗にまみれた」という意味です。muggy(蒸し暑い)も関連させて覚えておきましょう。

すぐに私は汗をかく(汗かきだ)。冬でもたくさん汗をかく。
I sweat easily. I sweat a lot, even in winter.

「汗かきだ」→「すぐに汗をかく」→sweat easilyと考えましょう。

次に、名詞sweatの例文です。

彼女はソファに腰を下ろして、額の汗を拭いた。
She sat down on a sofa and wiped the sweat from her forehead.

wipe the sweat from one’s forehead(額の汗を拭く)は、ひとまとまりの表現として覚えておくといいですよ。

電車があまりに暑くて、汗がひと筋、首筋を流れ落ちていった。
It was so hot on the train and I could feel a trickle of sweat running down my neck.

trickleは「細い流れ」を表します。a trickle of sweatで「ひと筋の汗」のことです。

暑い時に使える便利な英語

汗にまつわる定番英語フレーズ9選

日本語には汗にまつわる表現がたくさんあります。「手に汗握る接戦」とか、「汗びっしょりになった」とか。また、「額に汗して」なんて言葉も、なじみ深いですね。英語でも、汗の表現は多彩です。代表的なものをいくつか紹介しますね。

汗の関連英語フレーズ①運動して汗をかく

work up a sweatというひとまとまりの表現で表せます。

運動して汗をかくのは、健康的な習慣だ。
Working up a sweat is a healthy habit.

汗の関連英語フレーズ②手に汗握る

「手に汗握る」にぴったり当てはまる英語はありません。そこで、「手が汗にまみれた」と解釈します。

昨夜の決勝戦は、手に汗握る展開でした。
My hands were sweating as I watched the final last night.

the final(決勝戦)を見ながら、自分の手がwere sweating(汗まみれになった)というニュアンスです。

汗の関連英語フレーズ③汗びっしょり

be soaked in sweat、またはbe drenched in sweatで表します。soakもdrenchも「液体にどっぷりと浸す」という意味です。「汗にどっぷり浸された」→「汗びっしょりになった」というわけですね。

昨日は庭の草むしりをしていたの。汗びっしょりになったわ。
Yesterday I was weeding my garden. I was soaked in sweat.

ランナーたちは20キロマラソンを走り終えて、汗びっしょりだった。
The runners were drenched in sweat after finishing the 20-kilometer marathon.

汗の関連英語フレーズ④額に汗して

苦労してせっせと働く様子を、日本語では「額に汗して働く」などと言いますね。この「額に汗して」に当たる決まり文句が、by the sweat of one’s browです。

聞くところによると、私の叔父は、額に汗して生計を立てたのだそうです。
I heard that my uncle earned his living by the sweat of his brow.

earn one’s livingで「生計を立てる」という意味になります。なお、brow(額)の発音は要注意。「ブラウ」と発音します。

汗の関連英語フレーズ⑤玉の汗

英語ではbeads of sweat(汗のビーズ)と表します。視覚的にも思い浮かべやすいですね。

彼女は床を磨き終えて、額に浮き出た玉の汗を拭った。
After scrubbing the floor, she wiped the beads of sweat from her forehead.

汗の関連英語フレーズ⑥脇汗

暑いときや運動したときに限らず、緊張したときにも汗が出ます。
sweat under one’s arms(腕の下に汗をかく)という言い方で「脇汗」を表現できます。

面接を受けている間、すごく緊張した。脇汗をかいたわ。
I was so nervous during the interview. I was sweating under my arms.

汗の関連英語フレーズ⑦手汗

英語で「手汗」はpalm sweatingですが、one’s palms are sweating(手のひらが汗ばんでいる)のほうが状況を示すことができて自然です。

クライアントの質問に答えられなくて、手汗をかきました。
When I couldn’t answer the client’s question, my palms were sweating.

汗の関連英語フレーズ⑧冷や汗

文字通り、cold sweatですが、break out in a cold sweat(冷や汗をかく)というイディオムがよく使われます。

スピーチの文言を忘れてしまって、冷や汗をかきましたよ。
I forgot what to say in my speech and broke out in a cold sweat.

汗の関連英語フレーズ⑨多汗症

「多汗症」を英語ではhyperhidrosisと表します。カタカナで表すと「ハイパーヒドロゥシス」のような発音に。「ロゥ」を強く言いましょう。意味を英語で説明するときは以下のようになります。

私、ちょっと多汗症気味なの。つまり、ほかの人よりもたくさん汗をかくの。
I’m a bit hyperhidrosis. I mean, I sweat more than they usually do.

No sweat.はどんな意味?

汗を語る上で、ぜひ知っておきたいスラングが、No sweat.という言葉。何かを頼まれたときなどに、「朝飯前だよ」「もちろん」「お安い御用だよ」と返すせりふです。No problem.(問題ないよ)と同じように使えますよ。

「箱を運ぶの、手伝ってもらえる?」「もちろん」
“Can you help me carry the boxes?” “No sweat.”

sweatには「汗」のほかに、「困難なこと」という意味があります。ですので、No sweat.は「困難ではない」、つまり「お安い御用だよ」という意味になるわけですね。

この反対、つまり「困難なこと、しんどいこと」については、次のように言ってみてください。

在庫を数えるの、手伝ってくれる?これ、すごく大変なの!
Can you help me count the stock? This is a real sweat!

a real sweatは、「とても困難なこと」という意味。こちらもくだけた会話で言ってみたい言葉です。

「お互い様」はどう英語で表現する?場面別の使い方からことわざまで例文を用いて解説

「汗をかく」を英語で?sweatの発音・過去形から脇汗・手汗・スラングもまとめ

いかがでしたか。誰にとっても身近な汗だからこそ、さまざまな表現に登場することがわかりますね。

おもしろい、言ってみたい、そんなフレーズを見つけて、ぜひ積極的に使ってみてください。きっと、生き生きしたおしゃべりが楽しめますよ。