「ご迷惑をおかけしてすみません!」
日本語なら真っ先に出てくるこの便利なフレーズ、英語ではとっさに出てきますか?謝るときにも、何かをお願いするときにも使える「迷惑をかける」という言葉の英語表現について今回は解説します。
よく使われるbother、trouble、annoy、inconvenienceの様々な使い方から、そのほかの迷惑の表現までたっぷり紹介します!
Contents
迷惑をかけるはbother、trouble、annoy
botherとtroubleは「迷惑をかける」を意味し、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使います。
一方、annoyにも迷惑をかけるという意味はありますが、微妙にニュアンスが違います。まずはそれぞれの意味の違いを理解しましょう。
bother
botherは相手を煩わせるというニュアンスで幅広く使います。
彼に迷惑をかける。
I bother him.
周りに迷惑をかけないようにね。
Don’t bother the others.
trouble
トラブルという日本語から分かるようにtroubleは相手を自分の問題に巻き込んで困らせるというニュアンスで幅広く使います。
隣人に迷惑をかけるな。
Don’t trouble the neighbors.
troubleには動詞だけでなく名詞としての用法もあり、cause+人+troubleで「(人)に迷惑をかける」という表現もできます。
あなたに迷惑をかけたなら謝ります。
I apologize if I caused you any trouble.
annoy
annoyは相手に不快を感じさせる時に使います。
あの音にはイライラする。
That noise annoys me.
超迷惑!
It is super annoying!
一言で迷惑をかけるといっても内容は様々です。bother、trouble、annoyのニュアンスの違いを知って使いましょう。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません!」と謝りたい時
どんなことにせよ、相手に迷惑をかけてしまった場合、謝って許してもらうことが必要ですよね。日本には「ご迷惑をおかけしてすみません!」という便利なフレーズがありますが、英語にもあります。
ここからは「迷惑をかける」を使った謝罪の英語表現について解説します。
①I’m sorry to bother(trouble) you.
I’m sorryだけでも謝罪の意思は伝わりますが、きちんと謝るならtroubleやbotherを使いましょう。
ご迷惑をおかけしてすみません。
I’m sorry to bother(trouble) you.
このtroubleとbotherには、自分のために相手に何か手間や面倒をかけるという意味があります。
ご迷惑をおかけしてすみません。
I’m sorry for causing you trouble.
カジュアルな言い方ならSorry to~でもいいです。
迷惑をかけてごめんなさい。
Sorry to bother(trouble) you.
Sorry for causing you trouble.
申し訳ない気持ちを強調したいならterriblyを使います。
ご迷惑をおかけして本当にごめんなさい。
I’m terribly sorry to bother(trouble) you.
他にも「大変申し訳ありません」と謝りたいときの英語表現についてはこちらをご確認ください。
②We apologize for the inconvenience caused.
あらたまった言い方ならinconvenienceを使った表現が便利です。
inconvenienceは不便という意味です。サービスやシステムなどの不具合により、使えるはずのものが使えない場合に利用者側に謝罪するときによく使います。
この度はご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
We deeply apologize for the inconvenience caused this time.
このようにWe apologizeを使うことで公式な立場での改まった謝罪表現になります。
「ご迷惑をおかけしますが~」と依頼したい時
謝罪表現を少し変形すると気の利いた依頼表現に早変わりします。色々な場面で便利に使える表現を紹介します。
③I’m sorry to bother(trouble) you, but~
謝罪表現のI’m sorry to bother(trouble) youの後ろにbutをつけるだけで簡単に依頼文が作れます。botherやtroubleには相手に手間や面倒をかけるという意味もあります。相手になにか頼む時、日本語でも「お手数をおかけして申し訳ありませんが~」と言いますね。
お手数をおかけして申し訳ありませんが、このスーツケースを持ち上げるのを手伝ってもらえませんか?
I’m sorry to bother(trouble) you, but could you help me lift this suitcase?
親しい人や友達に迷惑をかけるのはSorry to bother you, but~で十分です。カジュアルなビジネスメールの文頭でよく使う表現です。
お手数をおかけして申し訳ありませんが、メールをいただけませんか?
Sorry to bother(trouble) you, but could you please email me?
Sorry to bother(trouble) you, butは利用頻度も高めなので文章丸ごと暗記をおすすめします。すらすらと言えるようになるまで何度も声に出して練習しましょう。
④I’m sorry for the trouble, but~
I’m sorry to bother(trouble) you, but~とよく似たこちらの表現もよく使われます。
ご面倒をおかけして申し訳ありませんが、手伝っていただけませんか?
I’m sorry for the trouble, but could you please help me?
⑤We apologize for the inconvenience and/but~
改まった言い方をするならinconvenienceを使ったこの表現が便利です。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
We apologize for the inconvenience and thank you for your cooperation.
まだ迷惑をかけてはいないけれど、これからご迷惑をかけるかもしれないというニュアンスにしたければmayを使いますよ。
ご迷惑をおかけするかもしれませんが、なにとぞ宜しくお願いいたします。
We apologize for any inconvenience this may cause you, but I appreciate your cooperation.
inconvenienceは、自分の会社のミスで取引先に迷惑をかけた場合にも使います。ビジネスシーンで使うことの多い表現です。
以上、迷惑をかける場面での謝罪と依頼のフレーズを5つ紹介しました。気配りのできる人かどうか、言い方一つで印象も変わります。さりげなく使えたらかっこいいですね。
「よろしくお願いします」の英語表現についてはこちらもご覧ください。
「迷惑」の他の言い方
最後に迷惑行為に関するその他の表現を紹介します。
nuisance
騒音や悪臭などの環境汚染を引き起こす迷惑行為を意味するnuisanceです。読み方はニューサンス。身近な迷惑行為にも使えます。
迷惑電話が増えている。
Nuisance calls are on the increase.
騒音が公共の迷惑になっている。
The noise is causing a public nuisance.
タバコは周りに迷惑をかける。
Smoking can be a nuisance for people around you.
迷惑にならないようにしなさい。
Never make a nuisance of yourself.
nuisanceには迷惑な奴という意味もあります。
いい迷惑だ!
What a nuisance!
troll
ネットスラングのネタ、釣り、荒らし、あおりを英訳するとtrollになります。
オンラインゲームやSNS上の悪質な嫌がらせなどに使われます。本来は流し釣りするという意味なので、フェイクニュースなどの無差別なばらまきをtrollに当てはめたのかもしれませんね。
荒らしに餌を与えるな。(ネタにマジレスするな。)
Don’t feed the troll.
まとめ
迷惑を意味するbother、trouble、annoy、inconvenienceの使い方や意味の違いを解説しました。いかがでしたか?迷惑をかけて謝罪する表現、依頼する表現、日常生活で役立ちそうですね。
ビジネスフレーズとしても大活躍すること間違いなしです。たくさん覚えて今日からさっそく使ってみてくださいね!