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「減る」を英語で使い分け|シチュエーションに合わせた表現を解説

数字や物が減ったとき、日本語ではシンプルに「〜が減った」と言います。英語では、同じ「減る」でもシチュエーションによって動詞の使い分けが必要です。それでは、どのように使い分けをするのでしょうか?

今回は、日常生活や仕事などさまざまなシチュエーションで使える「減る」の英語表現について解説します。スマートに使い分けて、英語における「減る」を使いこなしてみましょう。


「減る」の意味を持つ英単語

「減る」を意味する単語は、主に下記の4つです。

・reduce
・decline
・decrease ※対義語はincrease
・drop

この4つの単語は、それぞれシチュエーション別に使い分ける必要があります。同じ「減る」でも、何がどのように減るのかを見極めるのがコツです。

・継続的に減り続ける
・自然に減る
・自ら何かを減らす
・急に減る

次の章から、それぞれ紹介するのでぜひチェックしてください。

reduce~意図的な場合~

まずは、月々の支出や遠出をする回数など自らの意志で何かを減らした場合の表現について。

誰かが意識的に何かを減らしたときは、reduceを使います。

reduceは、decreaseと同様に他動詞(減らす)と自動詞(減る)のどちらでも使用できる単語。しかし、どちらかと言えば他動詞で「(主語にあたる人物が)自ら何かを減らす」という意味合いで使われるパターンが多いのが特徴です。

I tried to reduce my monthly spending.
私は月間の支出を減らすよう心掛けた。

日常生活で無駄遣いを減らしたり、ゴミを捨てる量を減らしたりする時にはreduceを使いましょう。

decline~度合いが減った場合~

重要度や強度、勢力や人気が減ったときは、declineを使用します。declineは単発で何かが減った時ではなく、一定の期間に続けてゆるやかに減ってる際に用いられる単語です。have been decliningやhave declinedのように、現在完了形の表現を使うと、より自然な流れになります。

町の人口は3年連続で減り続けている。
The town’s population has been declining for three consecutive years.

また、declineには「(丁重に)断る」「傾く」の意味合いも含まれています。

彼は同僚からの仕事の依頼を断った。
He declined a job offer from a colleague.

decrease~自然に減った場合~

decreaseは「自然な形で減る」場合に使います。特に、廃棄物や汚染物質の量などに用いられるのが一般的です。

declineも自動詞と他動詞の両方で使える単語ですが、reduceのように「意図的に何かをする」のではなく、あくまでも「自然に何かが減少している」といった自動詞の表現で幅広く使用されています。

先月より廃棄物の量が減った。
The amount of waste has decreased compared to last month.

誰かの力ではなく、「ここ数年、町の人口が減っている」などといった現象によく用いられるのがdecreaceです。また、decreaseは、下記のように不可算名詞としても使用されます。

人口の急速な減少は、町で3年間続いています。
A rapid decrease in population has continued for 3 years in the town.

drop~急に減った場合~

(金額やデータの数値が)急に減るというようなときは、「落ちる」の意味も持つdropで表します。 dropの使い方は、「急に何かが落ちるように、金額やデータの数値がいきなり減った!」と考えるとイメージがしやすくなりますよ。

彼の給料は1ヶ月で10万円減った
His salary dropped by 100,000 yen in one month.

場面別「減る」その他の使い分け

他にも、「減る」には下記のような使い方があります。体重の増減については、独自の表現が用いられるのがポイント。

体重が減る lose weight
※「体重が増える」はgain weight

彼女は1ヶ月で体重を3kg減らした。
She lost 3kg weight in a month.

「彼女が自ら体重を減らした」と伝えたい場合には、reduceを使います。

彼女は1ヶ月で体重を3kg減らした。
She reduced her weight by 3kg.

まとめ

同じ「減る」でも、英語の場合はシチュエーションによって使い分ける必要があります。また、declineやdropのように2つ以上の意味を持つ英単語も少なくありません。その場の状況によって類義語の使い分けをすれば、会話もよりスムーズになりますよ。

ぜひ、日々の英語学習に役立ててくださいね。