「ドンドンドンドン…」「ズカズカズカ」「ひゅ~~」「ドッカーン!!」これらの効果音を英語ではなんと表現するか、知っていますか?
こういった効果音は、日本語では擬音語や擬態語といい、英語ではonomatopoeia「オノマトペ」(正式な発音はオノマトピーア)といいます。
英語圏でオノマトペは日常的な会話や記事などに非常によく使われています。今回は一般的によく使用されている英語のオノマトペと、日本語のオノマトペとの違いについて、発音から意味まですべて紹介します!
動物の鳴き声のオノマトペ
動物の鳴き声に関する言葉は、「oo」 や 「ay」などの長母音を持つことが多いです。海外に滞在したことがある人は、動物の鳴き声の表現も国によって違うことを知っているかもしれません。
例えば、アメリカでは出身地の州によって、ニワトリの鳴き声をカッカッカッ、ボクボク、トクトク、コトコト、コトコトコデとさまざまな表現をします。では、動物の鳴き声を表す英語のオノマトペをみてみましょう。
英語のオノマトペ | 発音の仕方 | 日本語のオノマトペ |
baa | バァーー | ヤギや羊の鳴き声『メ―』 |
buzz | バズゥゥー | ハエ、ハチ、蚊などの鳴き声『ブーン』 |
moo | ムー | 牛の鳴き声『モォー』 |
cluck | クラッ(ク) | めんどりの鳴き声『コッコッコ』 |
cock-a-doodle-doo | カッカドゥールドゥー | おんどりの鳴き声『コケコッコー』 |
gobble | ガボ | 七面鳥の鳴き声 |
honk | ハンク | ガンの鳴き声 |
hoot | フー | フクロウの鳴き声『ホー』 |
hiss | ヒス― | 蛇の音『ス―』 |
howl | ハウル | オオカミなどの遠吠え『ハウ―』 |
arf/ woof / bow-wow | アーフ/ウーフ/バウワ | 犬の鳴き声『ワンワン』 |
ribbit | リビッ | かえるの鳴き声『ゲコゲコ』 |
meow | ミャオ | 猫の鳴き声『ニャン』 |
purr | パァー | 猫が喉を『ゴロゴロ』鳴らす音 |
chirp | チャープ | 鳥の鳴き声『チューチュー、チーチー』 |
または虫の鳴き声『リンリン』 | ||
warble | ワーボル | 鳥のさえずり |
tweet | トゥイ―トゥ | 鳥の鳴き声『チッチッ』 |
人が話す時のオノマトペ
オノマトペは、人が話すときの声を表現するのに最適な言葉です。喉の奥から出る音は、「gr-」で始まることが多く、唇、舌、歯を通して口から出る音は、「mu-」で始まることが多いようです。
英語のオノマトペ | 発音の仕方 | 日本語のオノマトペ |
ahem | アヘン | 咳払いの音『エヘン』 |
belch | ベルチ | げっぷの音『ゲプッ』 |
blurt | ブラートゥ | うっかり口を滑らせる |
chatter | チャター | ペチャクチャ |
giggle | ギグル | くすくす |
growl | グラウル | うなる |
groan | グロォン | うめき声『ブツブツ』 |
grunt | グラント | うなる『うー-』 |
gulp | ゴルプ | 飲み込む、ぐいぐい飲む音 |
gurgle | ガーグル | のどをゴロゴロならす音 |
eek | イーク | 驚いたときのうろたえ『キャー』 |
moan | モォン | 悲しみのうめき声 |
mumble | マンブル | 口の中で『もぐもぐ』いうこと |
murmur | マーマー | ささやき、かすかな声 |
squeal | スクイール | 悲鳴をあげる『キー』 |
whimper | ウィンパー | しくしく泣く |
衝突のオノマトペ
衝突は、2つ以上の物体の間で起こります。「cl-」で始まる音は通常、金属やガラスの物体の衝突を示し、「-ng」で終わる単語は共鳴する音です。「th-」で始まる単語は、通常、柔らかいが重いものが木や土にぶつかるような鈍い音を表します。
英語のオノマトペ | 発音の仕方 | 日本語のオノマトペ |
bam | バゥム | 強くたたく音『バン』『ドン』 |
bang | バング | 銃声や爆発音『バン』『ドカーン』 |
clang | クラング | 鐘などがなる『カーン』 |
clank | クランク | 金属同士がぶつかって出る音『ガチャ』 |
clap | クラップ | 破裂・雷鳴・拍子などの音『バリバリ』『ピシャリ』 |
clatter | クラタ― | 固いもの同士がぶつかって出る音『カタカタ』 |
click | クリック | クリックする音『カチ』 |
clink | クリンク | 金属やガラスなどのぶつかる音『カチン』『チャリン』 |
crash | クラッシュ | 金属同士がぶつかって出る音『ガシャン』 |
crunch | クランチ | 食べ物をかみ砕くときの音『ポリポリ』『ザクザク』 |
ding | ディン | 鐘、金属などがなる音『ガンガン』 |
jingle | ジングル | ジングル(鈴の音『チリンチリン』 |
knock | ノック | ドアをたたく音『トントン』 |
screech | スクリーチ | 金きり声、ブレーキで急停止するタイヤの音『キーッ』 |
slap | スラップ | 平手打ちするときの音『ピシャリ』『パシ』 |
smash | スマッシュ | たたきつけるときの音『バシ』『ガチャン』 |
thud | サッド | 重いものが落ちる様子『ドサッ』 |
thump | サンプ | 激しくぶつかる様子『ドシン』『ゴツン』 |
空気のオノマトペ
これらの言葉は、空気が物を吹き抜ける音や、物が空気中を駆け抜ける音を表現しています。空気に関する単語は、「wh-」で始まったり、wを含んでいたり、「-sh」で終わっていることが多いようです。
英語のオノマトペ | 発音の仕方 | 日本語のオノマトペ |
flutter | フラター | 花びらなどが舞う様子『ひらひら』 |
gasps | ギャスプ | 息をのむこむ音『ごく』 |
swish | スイッシュ | 振り回す音『ヒュッ』 |
swoosh | スウーシュ | 風がもれる音『ぴゅー』 |
waft | ワフトゥ | 風にのってふわりと運ぶ音、ただよわせる音 |
whiff | ウィフ | 風や煙などのひと吹き音『ぷん』とくるにおい |
whizz | ウィズ | 風を切る音『ヒュー』 |
whip | ウィップ | 風が激しく打つ音『ビシッ』 |
水のオノマトペ
水や液体に関連する言葉は、「sp-」や「dr-」で始まることが多く、少量の液体を示す単語は、しばしば 「-le」で終わります。
英語のオノマトペ | 発音の仕方 | 日本語のオノマトペ |
dribble | ドゥリブル | 水が垂れる様子『ぽたぽた』 |
drip | ドリップ | 水などが落ちる様子『ぽとぽと』 |
drizzle | ドリズル | しとしと降る雨の音 |
splash | スプラッシュ | パシャパシャ |
sprinkle | スプリンクル | パラパラ |
squirt | スクワートゥ | 液体を噴出させるときの音『プシュー』 |
アクションと曲に使用されるオノマトペ
オノマトペは、文学や歌、広告などにも使われる楽しい言語ツールです。個々の単語の例を見てきましたが、次のオノマトペの単語の使用例をみてみましょう。
Chug, chug, chug. Puff, puff, puff. Ding-dong, ding-dong.
Tlittle train rumbled over the tracks.
(The Little Engine That Could by Watty Piper)
一気飲みだ、一気飲みだ、パフ、パフ、パフ、ピンポン、ピンポン。
小さな汽車が線路の上をゴトゴトと音を立てて走る。
(ワティ・パイパー作「ザ・リトル・エンジン・ザット・クッドゥ」)
Little Sal picked three berries and dropped them in her little tin pail…kuplink, kuplank, kuplunk!
(Blueberries for Sal by Robert McCloskey)
小さなサルは3つのベリーを摘んで、小さなブリキのバケツに落とした…クプリンク、クプランク、クプランク!
(ロバート・マクロスキー作「ブルーベリー・フォー・サル」)
実は、ポップスにはオノマトペを使った曲が多くあり、例えばケイティ・ペリーのヒット曲「Fireworks」という曲には”boom, boom, boom Even brighter than the moon, moon moon “という歌詞があり「boom」というオノマトペを使用しています。
他にも、The Black Eyed Peasの「Boom Boom Pow」は、YouTubeで数百万人が視聴し数え切れないほどダウンロードされている曲ですが、タイトルにオノマトペを使用していますね。
まとめ
たくさんのオノマトペを紹介しましたが、気に入ったものはありましたか?
英語のオノマトペは日本語とはだいぶ違う発音で、特にブタの鳴き声を『オインク』というは面白いですよね。オノマトペを使うことによって、会話によりリズムやテンポをつけることができるので相手によく伝わるというメリットもあります。
会話が上手な人というのは、これらのオノマトペを自然に使っているんですね。あなたもこれらのオノマトペを使って、より豊かで楽しい会話ができるように練習してみましょう!