英語で音楽の話をしようとしたときに、不協和音って英語でなんて言うのだろう?と不思議に思った経験はないでしょうか。不協和音は、日本語ではしばしば使用する言葉ですが、いざ英語でなんと言うのか?となると意外と英訳が難しい単語のひとつです。
この記事では、不協和音を表すことのできる英単語を3つご紹介します。
音楽に興味のある人や、大学で音楽専門の人などは必見の内容になるでしょう。また、あわせてそれぞれの単語のニュアンスや、実際の使用を想定した例文もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください!
不協和音を表す英単語
不協和音を表す主な英単語には、discord(ディスコード)、dissonance(ディソナンス)、cacophony(キャコフォニー)の3つがあります。
この中でもdiscordは、最近流行りの通話、チャットアプリであるdiscordの影響もあり、聞いたことある!という方も多いのではないでしょうか。
ここからは、discord、dissonance、cacophonyの順に、それぞれの詳しい意味やニュアンス、実際の使用を想定した例文を紹介します。
discordの意味と例文
discordは、不協和音という意味の他に、不和、不一致、騒音といった意味のある英単語です。
ばらばらの(dis-)こころ(dordis)が語源となっているこの英単語は、音楽的な不協和音というよりも、人間関係の不協和音というニュアンスの強い言葉。
それでは実際にdiscordを含む例文をみてみましょう。
彼と彼女の意見は一致しなかった。
His and her opinions were in discord.
彼らの不和は、昨日の口論によって引き起こされている。
Their discord is caused by yesterday’s argument.
このように、discordは人間関係面での不協和音に対してよく使用される英単語ということが例文から学べましたね。
日常英会話において、人間関係の不和や不仲について話すときに、このdiscordという英単語を使用してみましょう。
ちなみに、アプリのdiscordは「不和から調和のとれたチャット体験を作りたい」という思いから、あえてdiscordと名付けられているようです。
dissonanceの意味と例文
dissonanceは、不協和音という意味の他に、耳障りな(不快な)音、(考えや意見などの)不一致という意味のある英単語。
このdissonanceという単語は、ばらばらな(dis-)音(sonus)という語源を持つことからも分かるとおり、音楽的な不協和音にもよく使用される言葉の一つ。
それではdissonanceを含む例文をみてみましょう。
この曲は不協和音だらけだ。
The song is full of dissonance.
そのメンバー2人の不一致が、そのグループ全体に影響していた。
Dissonance between the two members affected the entire group.
このように、dissonanceという英単語は、音楽関係の不協和音にも人間関係の不一致にも使用することができるということがわかりました。
語源を見ると分かるように、先ほど紹介したdiscordよりも、音の不一致というニュアンスが強い単語ですよね。
cacophonyの意味と例文
最後に紹介するcacophonyは、不協和音の他に、耳障りな(不快な)音、(詩などにおいて)不快な破裂音などを使用することを指す英単語。
悪い(kakos)音(phone)という語源から成り立っており、比較的dissonanceと近いニュアンスを持っています。
cacophonyは、discordやdissonanceに比べると見かけることの少ない英単語ですが、実際の使用例をみてみましょう。
渋滞の中にいる車のドライバーみんなが、クラクションを鳴らし不協和音を奏でていた。
All car drivers in the traffic jam made a cacophony of car horns.
バイオリンやチェロ、コントラバスが不協和音を奏でていた。
Violin, cello, double bass played a cacophony of music.
このように、cacophonyはdissonanceと近く、音楽関係の不協和音を表現できます。しかし、頻繁に使用される語彙ではないので、dissonanceの方が使用場面が多く、伝わりやすいということを覚えておきましょう。
まとめ
今回はdiscord、dissonance、cacophonyの不協和音を表す3つの英単語について紹介しました。
discordは人間関係の不協和音、dissonanceとcacophonyは音楽関係の不協和音を表し、それぞれに少しずつ異なるニュアンスがあることがわかりましたよね。
英語と日本語は、なかなか1対1対応で訳していくことができません。
今回紹介した英単語のように、似ているけれども少しずつニュアンスの異なる単語をたくさん押さえておけば、日常英会話においてあなたの言いたいことを的確に伝えるのに役立ちます。
まずは、今回お伝えした、discord、dissonance、cacophonyの意味を押さえていきましょう!