日本でもよく使われるアドバイスという言葉ですが、英語に訳すとadvice、adviseという2つのスペルがあります。
「どっちが正しいの?」と悩んだ記憶のある方も多いかもしれませんが、このスペル、実はどちらも間違っていないのです。adviceは名詞形、adviseは動詞形で、どちらも正しい英語表記となります。
ここでは、adviceとadviseの違い、それぞれの意味と使い方について例文とともに解説します。
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名詞形のadviceの意味・発音・使い方
adviceは名詞形で「アドバイス、助言、忠告」という意味で主に使われます。読み方は日本語とほぼ同じく「アドヴァイス」で、アクセントは「ヴァ」の部分にきます。
また、adviceには少し珍しい使われ方として「通知」という意味もあります。ここではこの2つの訳について、例文とともに解説します。
名詞形のadviceの意味①アドバイス・助言・忠告
もっともよく使われる、アドバイス、助言、忠告という意味のadviceは、以下のような文脈で主に使用されます。
ちょっと悩んでるんだけど、アドバイスくれない?
I’m a little troubled, can you give me some advice?
わからないことや困ったことがあれば技術部にいるジョンに聞いて。きっと彼からアドバイスを得られるよ。
If you have any questions or problems, ask John in the technical department. I am sure you will take advice from him.
ちなみに、「アドバイス、助言、忠告」という意味で使用される時は不可算名詞です。なので、以下のような文章においても複数形にはなりません。
次のプロジェクトを成功させるためには、多くの部署と協力しなければならない。なので、できるだけ多くの社員からアドバイスをもらいたい。
We must work with many departments to make the next project a success. So we want to get advice from as many employees as possible.
「ひとつのアドバイス」と言いたいときは、不可算名詞に対して使える英語表現であるa piece ofを使って、a piece of adviceと言うことができます。
名詞形のadviceの意味②通知
adviceのあまり知られていない訳に「通知」があります。この訳は「送金通知」や「支払い通知」「配送通知」など、少しフォーマルな場面で使用されます。
支払いをして、送金通知をチェックした。
I made the payment and checked the remittance advice.
先月の仕事の支払いを催促したら、すぐに送金通知が届いた。
When I requested payment for last month’s work, I immediately received the remittance advice.
昨日の夜、ネットで商品を注文したところ、今日の朝には配送通知が届いていた。
I ordered an item online last night and received the delivery advice this morning.
ちなみに、「通知」という意味のadviceは可算名詞として扱われます。なので、以下のように複数形で使用することができます。
先月末にいろいろなデパートやショップなどで買い物をしたので、クレジットカードにはたくさんの支払い通知が届いていた。
I have received a lot of payment advices on my credit card because I went shopping at various department stores and some shops late last month.
動詞形のadviseの意味・発音・使い方
動詞のadviseでもっとも気をつけなければいけないのは発音です。発音記号を確認すると、日本で知られているアドバイスとは異なり、アドヴァイズと語末が濁る発音になっています。
また、意味は「〜にアドバイスをする」と「〜を知らせる、伝える」の2つがあります。ここではこの2つの訳について、例文とともに解説します。
動詞形のadviseの意味①〜にアドバイスをする
advise 人 to doの形で「人にdoするようアドバイスする」という意味で使用できます。
私は、あの会社の申し出を拒否することをアドバイスします。
I would advise you to reject that company’s offer.
主治医は禁煙と禁酒するよう私にアドバイスした。
My doctor advised me to quit smoking and drinking.
ここで使用されているadviseは動詞なので、以下のように動名詞や現在分詞の形(~ing)でも使用することができます。
ああしろ、こうしろとアドバイスするのは迷惑なことになりうる。
Advising someone to do this or that can be a nuisance.
私に禁煙するようにとアドバイスしたその医師が、休憩時間にタバコを吸っていた。
That doctor advising me to quit smoking was smoking during his breaks.
動詞形のadviseの意味②〜を知らせる・伝える
「〜を知らせる、伝える」という意味では、please advise 〜(〜に知らせてください)、please be advised that 〜(〜ということをご承知おきください)という慣用句がよく使われます。
この訳は、名詞のときに出てきた「通知」の意味とよく似ています。
ご登録内容に変更があった場合はお知らせください。
Please advise me of any changes to your information.
悪天候の場合は中止となりますのでご承知おきください。
Please be advised that the tour will be cancelled if the weather is bad.
Please be advised that 〜のthatは、that節を意味しています。なのでthatの後ろには基本的にSV(主語、動詞)が続きます。
adviceとadviseの意味|違いは名詞か動詞か!発音やアクセントも例文解説まとめ
adviceとadviseの違いや、それぞれの意味、使われ方について解説しました。
advice、adviseどちらも使えれば、ネイティブの英語話者にアドバイスをもらいたいとき、アドバイスをしたいときに詰まることなく話すことができます。
英語の細かな違いやニュアンスを身につけて英語力を高めていきましょう。